自由、民主主義、資本主義の三位一体Americanismが崩壊したと見られる

佐伯啓思著「アメリカ二ズムの終焉」

democracy=民主主義の誤訳に幻惑されず、
democracyを懐疑する、西部邁門下で保守派の
著者は、近代政治概念を独得に意味づけ。

近代欧州では、liberalismはdemocracyよりも
むしろnationalismと接続した、と。

liberal democracyを成立させたのがAmericanism
だ、と。

Americanismは、liberalism,democracy,business
(capitalism)の三位一体。

でもそれが冷戦終結後に崩れたと見られる。
近代経済学の祖、Adam Smithの自由主義は、国家
を前提にしたもの。

人民と国家の両方を富ませるのが経済学とされた。
国境を融かし、企業を富ませて人民を貧しくする
globalismはSmith思想とは全然別物。

著者流には、Soviet Stalinismの問題は、独裁
よりもdemocracy、人民主権、労働者主権思想の
過剰。

本来民主主義democracyと一体化された社会主義
をStalinが歪めたとする通説を採らず。

著者はKennedy大統領就任演説の思想、政府が国民
に何をしてくれるかを問題にせず、国民が政府に
何を出来るかを問題にせよ、は反民主主義反
democracyだとする。

USAで民主党と共和党が二大政党を形成する様に、
democracyと共和政は別の概念。重なる部分もある
けど。

貴族政や寡頭政は密室主義。共和政republicでは、
公開性publicの思想が重要。

今の日本政治は、密室での決定、情報統制で国民
をだまし誘導し選挙で形式上多数の支持を獲得し
た勢力が恣意勝手に権力行使。

戦後日本の主流勢力自眠党は、戦時中敵国で与党
の民主党よりも共和党の方が親日だとして共和党
を好むけれど、共和政思想が乏しい。

明治御誓文の一、万機公論に決せよ、は共和政思
想の様にも見えるけれど、王政天皇制と共和制を
両立させることは可能な様にも見える。
王政天皇制とdemocracyはやはり両立困難。

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