選挙制は本来民主主義と無関係、軍隊は民主主義と矛盾、とLummis元教授。

Lummis著「経済成長がなければ私たちは豊かに
なれないのだろうか」

Economyは、本来家計、権力を持たざる家族が、
限られた物資を節約しやりくりしながら生活する
こと。

現在でも航空機で廉価、費用節約席がEconomyと
呼ばれる。

でも近代では、Economy概念が歪曲され、国家
経済が捏造され、物資有限性の問題が無視された。

生産力、生産量(資本主義では生産物の貨幣価値)
を効率よく増大させることが経済(経済成長)だと
された。

それを研究するのが経済学とされた。著者は、
かねだけのための仕事や世界を悪くする仕事を
減らすことを「対抗発展」だとするけど、これに
経済概念を適用することも可能と見られる。

環境を破壊し、各人の幸福追求に矛盾する仕事
を節約することを新代の経済にするのが良い。
各人の個性適性と不一致な仕事を節約する。

著者は、交換価値、市場価値を減らして物品の
使用価値を再評価せよと述べるけれど、この点
は疑問。

拙者流には、近代資本主義体制下で歪められた
市場での不等価交換を、等価交換に近づけること
が重要。

著者は近代代表民主主義、間接民主主義に疑問を
提示。議会政治、選挙制は導入して暫くは民主主
義と別物とされた。

1780年代、USA憲法草案で、王政、貴族政とは別
との非民主主義として共和政、選挙制が提案された。

制限選挙から普通選挙に移行して、選挙制が民主
主義とされたけど、民主主義として認められるの
は籤による抽選、が著者の見解。

選挙民主主義とともに、機会の平等の思想が
導入された。

王制や天皇制と民主主義が矛盾するとの説が一部
にあるけど、著者は軍隊と民主主義が矛盾すると
の説を述べる。

軍部独裁、軍政にならずとも、独裁型組織の軍を
国内に存在させることは、民主主義に反する、と。

著者は民主主義の別の条件として、政治に関する
議論をするための余暇、自由時間が必要だとし、
それを持たぬ者が奴隷だとする。

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